古文書を読んでみよう~農業往来を読む~ その5
前回の頁は、農業用水についての内容でした。
では、次の頁を読んでいきましょうね!
判読
<前回の続き>
はたまた、たづねゆうらうにただしじたの
将又、尋邑老糺自他之
二 一
ムラノトシヨリ
<ここから>
さかいめ・せんはく・たんほ・あぜうねとうを
境目・阡陌・田反畝・畔畦等
チマタ 一
あるひハ かまゆをかはら・もりはやし・しば
或、可構岡原・森林・柴
レ 二
たききのまき ばを かハけるいけ
薪野牧之場也、乾池
やせやぶ ねかふしんでんかいはつを
痩藪者可願新田開發
レニ 一
なをあらハよけい ち さえん
猶、有豫計之地者茶園・
二 一
やくえんをうへわたしたくち・ぢうきよ
薬苑殖径宅地・住居ハ
こめむぎとう あつかひこなりば
米麦等之扱子成庭之
かつてせんようなり なをありぢよ
勝手専要也、猶有除
読み下し文
はたまた、邑老に尋ね、自他の
境目・阡陌(1)・田反畝・畔畦等を糺し、
あるいは、岡原、森林、柴・薪、野牧の場を構ゆべきなり。
乾ける池・痩せ藪は新田開発を願うべし
なお、余計の地あらば、茶園
薬苑を殖え、径宅地・住居は、
米麦等の扱い、子成場(2)の勝手専用なり。
本文解釈
はたまた、村の年寄りに尋ね、自他の(田んぼの)
境目・交わるところ・反数畝数・畦畦などを調べる。
あるいは、岡原、森林、柴・薪をとる所、野牧の場所を
構えるべきである。
水のない乾いた池、痩せた藪は新田開発を願うべきである。
なお、余分の土地があれば、茶園・薬園を植える。
自分の宅地・住居、米・麦などの扱い、小物成場のありさまは
もっとも大事である。
注1、阡陌(せんぱく)・・①南北の道路と東西の道路
②道路が交わるところ、交差点 (『日本国語大辞典』)
注2、子成・・・小物成のことか、
江戸時代、田畑に対する本年貢を本途物成というものに
対して、山年貢・野年貢・草年貢などの雑税をいう。小年貢。
(『日本国語大辞典』)
今回は、まず所有する田地の境界の確定について。
そして薪や肥料の確保、新田開発や茶園・薬園の開発など、
米作以外のことについても大事なことであると述べられます。
*なお近世の新田開発については、
木村 礎『近世の新田村』( 吉川弘文館、1995年11月)が参考になります。
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